卵の関連業界を中心に今、「たまニコ プロジェクト」が話題を呼んでいます。 安価で美味、栄養豊富な卵を消費者にいま一度アピール。1日2個の卵を食べてもらって消費拡大につなげ、日本をハッピーにしようというキャンペーンです。 「たまニコ」とは「たまご2個で、みんなニコニコ」の意味。プロジェクト実行委員会は養鶏家や採卵鶏の供給会社、選卵・割卵機のメーカー、大学教授らで構成され、日本卵業協会や日本鶏卵生産者協会などが後援しています。 プロジェクトの背景には1人当たり1日1個にとどまっている卵消費の横ばいがあります。卵とコレステロールの誤った“常識”から、多くの消費者が「1日1個まで」と思い込んでいるのです。卵のコレステロール増大説は90年以上も昔、草食動物のウサギを使った実験結果に基づいています。最新の研究によると、この結果は雑食性の人間にはあてはまらず、卵による悪影響はないと報告されています。 となれば、卵はこれ以上ないヘルシー食材です。1日2個の実現で国民に一層健康になってもらい、卵の業界も活気づけたい。プロジェクトにはそんな願いが込められています。
「たまごニコニコ大作戦!! 日本縦断チャリの旅」はこの夏から、全国を舞台に実施しているプロジェクトのメインイベントです。 北海道から沖縄まで、約4000kmの道のりをなんと自転車で行脚。あちこち立ち寄りながら、楽しい催しを通じて卵の魅力をPRしています。 実際に走破するサイクリストはプロジェクトの仕掛人でもある岡山県倉敷市出身の若い養鶏家です。 33歳の彼は18歳の時、原因不明の病で下半身不随に。以来15年間、必死のリハビリを重ね、日常生活に支障のない程度まで回復しました。「同じような障害を持つ人に勇気を与えられるかもしれない」「卵の業界で働く人々に“行動すれば変わる”ことを実感してほしい」との思いから、自転車でのトライを決断したそうです。 インターネットで彼の心意気を知った各地の若手同業者が立ち上がり、積極的に参加。これまでほとんど交流のなかったことがまるでウソのように、熱い仲間意識が芽生えて盛り上がり、イベントは大成功をおさめています。旅は目下、沖縄での年内ゴールをめざし、佳境に入っています。 あじかんはこの「たまニコ プロジェクト」が大きな実りをもって進んでいくことを願っています。 |